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厚生年金保険は、被保険者の老齢、障害、死亡に対して必要な保険給付を行う制度です。 ここでは保険料の負担、老齢に対する給付についてお話したいと思います。

Q.保険料は、誰が、いくら負担するのですか?
A.基本的な仕組は、前回説明した健康保険と同じで、政府管掌の厚生年金では、保険料は会社と被保険者本人が折半で負担します。 月給から控除される保険料と賞与から控除される保険料とで算出方法が異なります。

<月給から控除される保険料>
標準報酬月額に保険料率を掛けて算出します。 標準報酬月額は月給額を一定の範囲毎に定めたランクの事で、例えば月給25万円〜27万円未満の標準報酬月額は26万円と定められています。 保険料率(平成17年9月〜平成18年8月適用)は、14.288%(自己負担7.144%)となっています。この保険料率は、毎年0.354%ずつ引き上げられ平成29年9月以降は18.3%(自己負担9.15%)となります。

例:月例給与255千円の人(30歳)の保険料
標準報酬月額260千円×14.288%=37,148円(自己負担 18,574円) 段階的に増えて行き平成29年9月以降は260千円×18.3%=47,580円(自己負担23,790円)

<賞与から控除される保険料>
賞与支給額(千円未満切捨)に保険料率を掛けて算出します。
※但し、賞与額が150万円を超える場合150万円に保険料率を掛けた金額が上限となります。

例:賞与555,500円の場合
555千円×14.288%=79,298円(自己負担39,649円) 段階的に増えて行き平成29年9月以降は 555千円×18.3%=101,565円
(自己負担50,782円)

Q.高齢厚生年金を受給するための条件は?
A.老齢厚生年金は「老齢基礎年金(定額部分)」と「老齢厚生年金(報酬比例部分)」で構成されます。前者は自営業等の人達が加入する国民年金と同等の部分で受給する為には25年以上加入していることが必要です。後者は標準報酬に応じて定まる部分で老齢基礎年金の受給要件を満たしている事を前提に1ヶ月でも加入していた期間があれば受給可能です。
例えば、自営で24年11ヶ月国民年金に加入し会社で厚生年金に1ヶ月加入した場合は通 算して老齢基礎年金に25年加入し老齢厚生年金に1ヶ月加入した事になり受給の条件を満たしていることになります。

Q.老齢厚生年金はいつから、幾ら支給されますか?
A.老齢厚生年金は65歳から支給されます。但し、年金は自ら手続き(裁定請求)を行わないと支給されませんので注意してください。
又、60歳から65歳迄の間で特別支給される年金がありますが、これは旧制度の老齢厚生年金の流れから来るもので段階的に無くなる方向にあり、昭和36年4月2日以降に生まれた男性、昭和41年4月2日以降に生まれた女性からは支給されなくなります。 支給される年金の額は、一般的に退職時の手取り年収の6〜7割程度とか、標準モデルで月額20万円〜20数万円程度とか言われていますが、加入期間、平均標準報酬月額、その他の条件により決まるので個人個人で異なり一概には言えません。 55歳を過ぎると社会保険事務所に年金見込み額の照会ができるようになります。該当する方は早めに確認して定年後のリタイヤメントプランを検討されては如何でしょうか。



江原多加史(勤務社会保険労務士)
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